PancakeSwap(パンケーキスワップ)とは?
まずは、PancakeSwapとは何かについて解説していきます。
PancakeSwapとは、BSC(バイナンススマートチェーン)※1というブロックチェーン上で動作している、DEX(分散型取引所)※2です。
パンケーキスワップはそのDEX内においても、手数料が低く設定されているのが特徴です。
さらに流動性プール内に預けておくことで、利息としてCAKEトークンをもらえるなど、他にもメリットがあります。
この記事では、PancakeSwapがDEX内で人気が高い理由や、取引に利用するリスクについても解説します。
※1BSC(バイナンススマートチェーン)とは世界最大の暗号資産取引所であるBinance(バイナンス)が展開している、独自のブロックチェーン。
※2DEXとはDecentralized Exchangeの略称。既存のCEXと呼ばれる中央集権型の取引所とは異なり、全世界のサーバーで分散管理されているのが大きな特徴です。
中央集権的な仲介者の例:銀行、証券会社、仮想通貨取引所
パンケーキスワップの特徴5選
ここからは、PancakeSwapの特徴について紹介していきます。
AMMという仕組みが採用されたDEXである
PancakeSwapは、AMM(自動マーケットメイカー)という仕組みが採用されたDEXの一種です。
従来のDEXでは、流動性が低く取引量が少ないという問題点がありました。
PancakeSwapでは、流動性を確保するための「流動性プール」に通貨を預けたユーザーに対して利息(CAKEというトークン)を支払う仕組みです。
そのため、流動性が自動的に生み出されるような仕組みとなっています。
手数料が安い
PancakeSwapは、他のDEXであるUniSwapやSushiswapと比べてもガス代が安いのが特徴です。
ガス代とは、取引等を実行するときにかかる手数料のことです。
これは、PancakeSwapの大きな強みです。
例えば、UniSwapでは一度の取引に100円〜数千円程度の手数料がかかってしまうのに対して、PancakeSwapでは数十円程度のガス代で済む場合もあります。
PancakeSwapでは、UniSwapのようなイーサリアムネットワークのプラットフォーム上に構築されたDEXではなく、海外の取引所である「Binance」が開発したBSC(バイナンススマートチェーン)というプラットフォーム上に設計されたDEXとなっています。
イーサリアムネットワークのプラットフォーム上に構築されたDEXは、システムの構造上ガス代がかさむのがデメリットでしたがPancakeSwapではそれが抑えられています。
ハッキングのリスクが低い
PancakeSwapは、DEXという管理者のいない取引所の形式をとっています。
DEXは、CEX(中央集権型取引所)に比べてハッキングのリスクが低いのが特徴です。
CEXでは管理者がパスワードの管理やサーバ運用などの情報を管理しているのに比べて、DEXではパスワードの管理やサーバ運用など取り引きに必要な機能や情報は分散して管理しています。
そのため、もしハッキングされたとしても被害を最小限に抑えることが可能です。
必ずしもハッキングされないわけではありませんが、中央集権型の取引所と比べてセキュリティ体制は非常に強いと言えるでしょう。
しかし、管理者がいないということは個人のセキュリティレベルに依存するという一面があるためハッキングが起きないというわけではありません。DEXでは、より個人のセキュリティ対策が肝要です。
本人確認が不要
PancakeSwapは、分散型の仮想通貨取引所なので、特定の組織や企業に管理されているわけではありません。そのため、利用を始めるときも免許証の提出などの本人確認は不要です。
通常、CEX(中央集権型取引所)の場合には、口座開設の際に本人確認書類などを提出する必要があり手間も時間もかかります。
しかし、PancakeSwapでは、仮想通貨ウォレット(MetaMaskなど)を接続するだけで取引が可能になるため、仮想通貨ウォレットに送金することですぐに取引を始めることができます。
ステーキングで「CAKE」を得られる
PancakeSwapは、プールに資金を預けて流動性を確保することで利息を得られます。また仮想通貨を交換(スワップ)することでも利息を得られる仕組みです。
ここで得られるトークンは「CAKE」トークンです。
得られたCAKEトークンをプールに預けることで、また利息を貰うことができます。
PancakeSwapのリスク
ここからは、PancakeSwapのリスクについて紹介していきます。
金融庁からの許可がない
PancakeSwapは金融庁からの認可が下りていません。金融庁からの許可がある取引所ではないので、すべてPancakeSwapを使う際は自己責任でおこなう必要があります。
金融庁に認められている取引所の場合、ある程度の補償が受けられることがあります。しかしPancakeSwapはその対象にならないため、この点を視野に入れて取引しましょう。
BSC(バイナンススマートチェーン)の衰退
PancakeSwapはBSCと呼ばれるブロックチェーン上に構築されています。
もし、BSCのシステムの衰退や大きな障害があった場合には、PancakeSwapの利用者が大きく減少してしまう可能性が考えられるので注意が必要です。
また、より使いやすいプラットフォームや手数料の安い取引所が誕生してしまうと、多くのユーザーはPancakeSwapから離れてしまう可能性があります。
特に新しいDEXの動向には、注意しておいたほうがいいでしょう。
まとめ
今回はBinanceが開発した独自のブロックチェーンBSC上に存在する、DEXであるPancakeSwapについて解説しました。
分散型の仮想通貨取引所の中でも、手数料が非常に安く操作性が高いことからユーザー数が急激に増えてきています。
イーサリアムのブロックチェーン上に構築されている分散型の仮想通貨取引所のユーザーもかなり多く流れてきているので、将来性にも期待できるでしょう。
ぜひこの機会にPancakeSwapに触れてみてはいかがでしょうか。