ビットコインETFの承認を発表
日本時間24年1月10日、米国史上初となるビットコイン現物ETF(上場投資信託)が承認されました。2017年にビットコインETFの上場申請が拒否されてから、2023年までに複数の証券取引所が十数件にのぼる上場申請をしてきましたが、米証券取引委員会(SEC)は一貫して拒否していました。
数年越しに承認されたビットコイン現物ETFに対する投資家の期待値は非常に高く、11日午後の時点で売買代金が46億ドル(約6700億円)となりました。更には12日も活発な取引が行われ、総取引高は31億ドル(約4,499億円)を超えました。つまり現物ビットコイン現物ETFの2日間の取引高は、累計77億ドル(約1.1兆円)に達した計算になります。
ビットコインETFとは?
ETFとは証券取引所に上場している投資信託で、上場投資信託(Exchange Traded Fund)とも呼ばれます。
その名の通り投資信託の一種ですが、一般の投資信託が非上場であるのに対して、上場投資信託は証券取引所に上場していることが大きな特徴です。そのためETFは上場株式と同じように証券取引所を通じて取引ができる金融商品となります。
今回のビットコインETFは、ビットコインを主な投資対象とするETFとなります。
ETF(上場投資信託)と一般的な投資信託(非上場投資信託)の違い
投資信託は、複数の投資家から資金を集めて、運用の専門家が株式や債券などの銘柄を選択し、運用します。
二つの大きな違いは、上場か非上場かという点です。
1日1回算出される基準価額で購入される非上場の投資信託とは異なり、ETFは証券取引所で取引されるため、株式と同様にリアルタイムで価格が変動し、成行や指値で注文して購入できます。
(ビットコインETFの種類)アクティブファンドとインデックスファンド
ETFには、一般的にアクティブファンドとインデックスファンドがあります。
アクティブファンドは、プロのファンドマネージャーがポートフォリオを管理し、最善の投資先を選んでいます。彼らは市場の動きを見て、利益を出すために資産を買ったり売ったりします。
一方、インデックスファンドは、特定の市場指数に従って運用されます。たとえば、S&P 500という株価指数があるとします。インデックスファンドは、S&P 500に含まれる企業の株を購入して、S&P 500の動きに合わせて成長しようとします。
つまり、アクティブファンドはファンドマネージャーがポートフォリオを管理し、インデックスファンドは市場指数に従って運用されます。
ETFを購入するときに大切なのは、アクティブファンドとインデックスファンドの違いを知っておくことです。まず、インデックスファンドは市場全体や特定の銘柄群の動きに連動するように運用されます。例えば、日経平均株価に連動するファンドは、日経平均が上がれば基準価格も上がります。
一方、アクティブファンドは、ファンドマネージャーが独自の判断で有望な投資先を見つけ、指数の成績を上回ろうとします。プロのファンドマネージャーが選んだ銘柄を含むことが特徴です。
ビットコインETFのメリット
機関投資家による資金が流入する可能性がある
ビットコイン現物ETFが承認されたことで機関投資家からの資金流入が期待できます。
なぜなら、今まではビットコインを購入するには仮想通貨取引所に口座開設をする必要がありましたが、ビットコインETFが承認されると既存の有価証券と同等の流動性が生まれ、機関投資家も参入しやすくなるからです。
また、今まで証券口座で株式のみの投資を行っていた新規のユーザーも購入が簡単になることで、さらに流動性に期待できます。
税負担の軽減
2024年4月現在、ビットコインの売却や利用によって得た利益は原則として「雑所得」として扱われ、確定申告が必要です。
雑所得は、利益が増えるほど税金も高くなる累進課税が適用されるため、税率は利益の額に応じて15%から55%まで変動します。
日本国内の証券取引所でビットコインETFの商品が取り扱われるようになると有価証券と見なされ、株式同様に分離課税が適用される可能性があります。
これにより、税負担が現在よりも軽くなることが予想されます。
今後の展望
アメリカで2024年1月10日に承認され、同年1月11日からビットコイン現物ETFの取引が開始しました。
売買開始後に想像以上に活発な取引が行われビットコインの需要過多になり、ETF発行会社は現物のビットコインを調達したため、ビットコイン価格が大幅に上がったと考えられています。
米国の大手機関投資家JMP証券の担当者は「ビットコインETFには今後3年で、最大2200億ドルの資金流入が見込まれ、乗数効果を考えるとビットコイン価格は現在の4倍近い28万ドルに上昇する可能性がある」とリサーチレポートで述べているようです。
また香港でも同年4月15日にビットコインETFとイーサリアムETFが承認されました。香港では4月30日から売買が開始されるそうです。大手資産運用会社でもビットコインETFとイーサリアムETFが開発されているようで香港でも活発な取引が行われると、ビットコインやイーサリアムの価格はさらなる上昇が見込めるでしょう。
このようにアメリカだけではなく、香港のようにアジアでもビットコインETFが承認されることで日本でも承認される日が遠くないかもしれません。そうなると、さらに仮想通貨市場は盛り上がるでしょう。
日本国内でビットコインETFは購入できるのか
2024年4月現在、日本ではビットコインETFの購入することはできません。
理由は、現在の日本の制度ではビットコインETFを取り扱うことができないためです。
まとめ
今回はビットコインETFについて解説していきました!
ビットコインETFが承認されたことでビットコインの価格は高騰し、他の仮想通貨も比例して買われる傾向にあります。
仮想通貨に投資している方にはビットコインETF承認のニュースはとても嬉しい話です!
ぜひ各国で承認され盛り上がってほしいですね♪
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